エキスパンダーロールは、搬送中のウェブに発生するシワやたるみの除去に効果がありますが、
具体的にどの様に使用すればよいか?基本的な考え方と設置場所について解説をしていきます。
ウェブに発生するシワやたるみが、欠陥としてシート製品に顕在化するのはどういった場合でしょうか?
弊社では、搬送過程で発生する弾性変形内のシワ(トラフ)や、たるみであれば特に問題ではなく、何かしらの動作(加工)を行う箇所へ進入する場合や、折れジワなどに発展する事により顕在化するという考えを持っております。つまりシワが発生する箇所すべてにエキスパンダーロールを設置するものではなく「要所に使用する」、これがエキスパンダーロールを使用する上での基本的な考え方となります。
では、具体的な設置場所をみていきましょう。
その1:動作(加工)を行う直前
例えばコーティング、ラミネート、スリットや巻取などの動作(加工)を行う直前の箇所という事になります。それらの動作を起こす際にシワがあるとうまく塗れない・貼れない・切れない・巻けないという事になるので、それらの動作を起こす直前にエキスパンダーロールを設置する事により、シワやたるみを除去し、その各動作を正常に完了させるという考え方です。
もちろん直前といっても、巻取などの場合は巻径の変化によってエキスパンダーロールの接触角度に変化が起こるので、ストレートロールを一本介して設置します。
シワ(トラフ)を除去してその動作を正常に完了させる
ウェットコーティング | ラミネート加工 | スリット加工 |
UV・コロナ処理 | ドライコーティング(蒸着・スパッタ) | 巻取 |
その2:折れジワに至る箇所、又はその至る前
例えばドライヤー出口後や高張力搬送によって、ウェブに発生するシワやたるみが搬送過程で折れジワに発展してしまう場合に、その折れジワに至る箇所又はその至る前の箇所となります。
明確に折れジワに発展する既設のロールがあれば、そのロールをエキスパンダーロールに置き換えますが、交換ができない場合はその前(上流側)へエキスパンダーロールを追加設置します。
昨今は特に二次電池電極用金属箔でこの使われ方が多く、高温環境のドライヤー内から出てきたウェブは急激に冷却される事もあって折れジワに発展するので、これをエキスパンダーロールで防止しています。
折れジワに発展する事を防止する
ドライヤー | プレス加工 | 染色・水洗・薬液層 |
二次電池電極用金属箔 (ドライヤー出口後に発生する折れジワ)
エキスパンダーロールなし | エキスパンダーロールで解消 |
まとめ
今回は「エキスパンダーロールの使い方(設置場所)」についてご説明しました。
エキスパンダーロールの使い方はこの限りではありませんが概ね、この二通りの考え方に基づいたものになります。
弊社が製作するカーブエキスパンダーロールは、ウェブ種・幅などの搬送条件が異なる場合に、その条件ごとの最適なシワ除去力を搬送中に調整できます【バリボウタイプ】。
またその様々な使用環境へ適応する事が可能となる追加オプションや、省力化・省人化に貢献する【シワ検知システム・シワ自動除去装置】と豊富なラインナップを取り揃えております。
当該内容に関するお問い合わせや、シワ問題を解決されたい企業様は、問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください!
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